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SKYACTIV TECHNOLOGY : ウィキペディア日本語版
SKYACTIV TECHNOLOGY[すかいあくてぃぶ てくのろじー]
SKYACTIV TECHNOLOGY(スカイアクティブ・テクノロジー)は、マツダが開発・製造する自動車技術群の総称である。
== 概要 ==
2009年9月4日に、同年10月24日から開催される東京モーターショーで、「マツダ SKY-G」「マツダ SKY-D」「マツダ SKY-Drive」を展示することを発表〔マツダ、第41回東京モーターショーで環境・出力性能を飛躍的に高めた次世代エンジン「マツダ SKY-G」と「マツダ SKY-D」を世界初公開 - マツダ 2009年9月29日〕。前年のパリモーターショーで展示されたに〔マツダ、パリモーターショーにコンセプトカー「マツダ清(きよら)」を出品 - マツダ 2008年9月4日〕、日本初公開に合わせて「SKY-G」と「SKY-Drive」が搭載されていることを公表した〔。
2010年10月20日にマツダの新世代技術として正式に発表された〔 〕。
* ガソリンエンジンSKYACTIV-G
* ディーゼルエンジンSKYACTIV-D
* オートマチックトランスミッションSKYACTIV-DRIVE
* マニュアルトランスミッションSKYACTIV-MT
* ボディ「SKYACTIV-BODY
* シャシーSKYACTIV-CHASSIS
といった技術が含まれる。こうした一連の技術により2015年までにマツダ車の平均燃費をグローバルで2008年比で30%向上させるとしている〔 〕。
従来の自動車開発ではエンジントランスミッションプラットフォームといった主要なコンポーネントの設計時期が異なるため、個々の理想的な構造・設計を純粋に追求することは難しかったが、スカイアクティブ・テクノロジーは自動車を構成する要素技術を包括的かつ同時に刷新することで車両全体の最適化を図ったという点に特徴がある。
スカイアクティブ・テクノロジーを採用した商品は製作誤差による性能の個体差を極小化することで、カタログ通りのスペックを全数保証するポリシーが貫かれており、こうした取り組みはマツダ車が属する価格帯の商品では異例である〔 〕。
マツダはスカイアクティブ・テクノロジーが全面的に採用された新型車を2015年度までに8車種発売する予定であり〔 〕
、さらに2016年以降に第2世代のスカイアクティブ・テクノロジーを登場させることを示唆している〔 〕。
なお、いずれも「SKYACTIVE」は誤り(最後に「E」はつかない)。
== 歴史 ==
*2006年 - 技術領域のブランドイメージを業界最高にする目標を社内決定。
*2007年3月22日 - 技術開発計画「サステイナブル“Zoom- Zoom”宣言」を策定〔 〕。
*2009年9月29日 - 東京モーターショーで新型パワートレーンSKYコンセプトを公開し、コンセプトカーにSKY-GとSKY-Driveを搭載し10・15モード燃費で32km/Lを記録することを発表〔。
*2010年10月20日 - SKYACTIVとして正式発表〔。
*2011年
 * 6月30日 - デミオSKYACTIV-Gを初搭載し発売〔新型「マツダ デミオ」を発売 - マツダ 2011年6月30日〕。
 * 9月27日 - アクセラにSKYACTIV-Gと、初搭載のSKYACTIV-DRIVEを搭載し発売〔スカイアクティブ技術第2弾、新型「マツダ アクセラ」を発売 - マツダ 2011年9月27日〕。
* 2012年
 * 2月16日 - 初のスカイアクティブ・テクノロジー全面搭載車CX-5発売〔新型クロスオーバーSUV「マツダCX-5」を発売 - マツダ 2012年2月16日〕。
 * 11月20日 - スカイアクティブ・テクノロジー全面搭載車第2弾である3代目アテンザ発売〔新世代フラッグシップモデル、新型「マツダ アテンザ」を発売 - マツダ 2012年11月20日〕。
 * 11月29日 - CX-5が「2012-2013 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞〔 〕。
* 2013年
 * 1月24日 - プレマシーにSKYACTIV-GとSKYACTIV-DRIVEを搭載し発売〔「マツダ プレマシー」をマイナーチェンジして発売 - マツダ 2013年1月24日〕。
 * 5月27日 - ビアンテにSKYACTIV-GとSKYACTIV-DRIVEを搭載し発売〔「マツダ ビアンテ」をマイナーチェンジ - マツダ 2013年5月27日〕。
 * 10月9日 - スカイアクティブ・テクノロジー全面搭載車第3弾である3代目アクセラの予約販売を開始。SKYACTIV-HYBRIDを4ドアセダンに初搭載する〔。
 * 11月20日 - 第43回東京モーターショーにて、圧縮天然ガス(CNG)を燃料とするMazda 3 SKYACTIV-CNG CONCEPTを公開。
* 2014年
 * 9月11日 - スカイアクティブ・テクノロジー全面搭載車第4弾である4代目デミオの予約販売を開始〔新型「マツダ デミオ」の予約販売を開始 - マツダ 2014年9月11日〕。
== ビルディングブロック戦略 ==
自動車の燃費向上にあたり、エンジントランスミッションプラットフォームといったベース技術の基本性能を優先的に高めた上で、電気デバイスの採用を拡大するマツダの戦略〔。マツダは2020年においても内燃機関が主要なパワートレーンとしての割合を占めると予測しており、ベース技術の性能を高めておけば電気デバイスの負荷が相対的に小さくて済むとしている〔。この戦略におけるベース技術がスカイアクティブ・テクノロジーにあたる。ビルディングブロック戦略における電動化技術には以下の3つが含まれる。
;第1段階「i-stop
:アイドリングストップ技術。
;第2段階「i-ELOOP
:減速エネルギー回生技術
;第3段階「SKYACTIV-HYBRID
:モーター駆動技術
:2010年3月のトヨタ自動車とのハイブリッドシステムライセンス供与の合意を受け、2013年11月にアクセラに搭載され発売された。プリウスシリーズ等と同じシステムを利用するために、エンジンはTHS-IIの特性に合わせたSKYACTIV-Gを利用し、出力値もトヨタ車と同一値に合わせている〔マツダ 新型アクセラハイブリッド・ディーゼル 新型車解説 -マツダ初のハイブリッド、燃費は「30.8km/L」-/渡辺陽一郎 (1/2) - Autoc one 2013年10月10日〕。
== エンジン ==

エンジンの全面刷新にあたり、パワートレーン開発の責任者人見光夫は、内燃機関の改善における因子を「圧縮比」、「空燃比(比熱比)」、「燃焼期間」、「燃焼タイミング」、「ポンピング損失」、「機械抵抗」の6つに集約した。マツダは3段階でこれら全ての因子を理想状態に近づけることにより、内燃機関としての「究極」を目指すとしている〔。スカイアクティブ・エンジンはこのロードマップにおける第1段階に位置付けられており、残る段階ではリーンバーンの採用及びシリンダーブロックの断熱化が示唆されている〔 〕。
;SKYACTIV-G
:上記の因子のうち、「圧縮比」、「ポンピング損失」、「機械抵抗」の改善に開発の重点が置かれた〔。
;SKYACTIV-D
:上記の因子のうち、「燃焼タイミング」、「機械抵抗」の改善に開発の重点が置かれた〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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